夢日記②

二つ見た方の後の方。

 

小学校の時に一緒にヤンチャした友達、浅井君の家に知らない女と来ている。しかし、この家には見覚えがない。当時の浅井君の家は少し変わっていて間取り図で言うと広いワンフロアで、横に長く婉曲したピザみたいな形をしていたのだが、夢の中の浅井君の家は新婚夫婦が住みそうな取り留めのないマンションの一室といった感じ。

僕は何故かそこを自分の家だと称して女を招いていた。女は部屋について好意的な感想を述べた。その言葉尻を掴んで僕は部屋の中を案内して回った。僕は女があんまり感心するものだから、得意になっていたようで、奥のキッチンについて一人で長話をしている内に女は居なくなってしまった。

玄関の方に行くと女と男の話し声。どうやら丁度、玄関のドアの切っ先で二人は話し合っているらしい。察するに女はどうしてか分からないが急に私の家から退散する事に決め、部屋を出かかった所で男に見つかった様子だった。話しは熱を帯び口論になり押し問答の様相を呈してきた。

その口ぶりから男は女の彼氏であるらしかった。程なくして女の抵抗を押し切って男が入ってきた。私は廊下の先の、キッチンの陰から様子を伺っていたがドアが開く音がするや否やベランダに逃げた。簡単に言うとこれは修羅場というやつだ。間違いない。誤解だろうが純な経緯があろうが鉢合わせれば問答無用で荒々しく殴られる事請け合いなのだ。今は男と会わない方がいい。

そうしてしばらく息を潜め聞き耳を立て様子を伺っていた。男は相当怒っているらしく家の中を荒らしてまわりながら女の言葉にかぶせるように怒号でねじ伏せ最後には私の名前を叫ぶのであった。

私は段々部屋をめちゃくちゃにされるのに我慢ならなくなってきた。ここは何より浅井君の部屋であり後で怒られるのは私だ。こんなどこの馬の骨かも分からぬ、どうせちんちくりんな女と付き合っている男だ、私より歳下であろうし、大した男ではあるまい。とりあえず、部屋はもう取り返しがつかない程荒らされている、浅井君に示しをつけるためにもこの男を逃すわけにはいかない。

私は覚悟を決めベランダから部屋に入る。男は暴れまわって疲れたのかリビングに転がった旧型テレビの上に座り込んで、隣で宥める女に向かって愚痴を吐いていた。私は男の注意を引かないように摺り足でリビングまで行き、いきなり目の前に現れ男にこう言った。

ここは、誰の家か承知か?

なんだ、いやがったのか。家、、知らんけども。

浅井君の家だ!お前知らんだろうが、浅井君んとこはヤクザだからな。僕もタダじゃ済まないだろうがお前はもっととんでもなくタダじゃすまないぞ!

 

と宣言した所で暗転。夢は終わっている。