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almost_blue’s diary

私について

僕が働くビジネスホテルからグラウンドが見える。その日は日曜日でゼッケンを付けた少年たちがフットボールをしている。グラウンドの周りを介護施設とビジネスホテルが囲んでる。もしかしたら、僕と同じ様に眼下の少年たちを見つめている人がいるかもしれない。ここは、慰安を求める大人の巣なんだ。身体的後退がある者と精神的貧困がある者達の。グラウンドでは、試合は行われていない。いつも間延びした緩い練習をしてる。まるで親睦を深める事を念頭に置いた様な、スキンシップの延長線上に位置するフットボールみたいな、そんな感じなんだ。とにかく、嫌に楽しそうなんだ。

僕はいつも誰かが客室に残していった昨晩の余韻を剥ぎ取る。具体的には、今朝届いた新鮮なシーツをベッドに施し、風呂を洗い、アメニティを取り替え、掃除機をかけ、静物を元にあった位置に戻す。大抵、僕がグラウンドをぼんやり見つめているのは、そのどこかの最中なんだ。何もかも過渡で中途であっけらかんとしたまんま見下げてる。正直この仕事にはもううんざりだった。細々とやる事が多いし、時間にいつも追われてる。激務という程ではないけれど精神的にかなりくる。軽作業と重労働の間の様な感じだよ。両方の悪い部分をそっくりもらっちまったろくでもない仕事。子供たちに憧れるなんて事はないよ、戻りたくもない。ただ、時間の奴隷になるよりは時間を自分の味方につけてる彼らの無垢、健全な魂には憧れるよ。

もう、いいからさっさと仕事を片付けよう。囚われたお姫様だけど仕事が片付けば小市民に戻るんだから。

夢に現れる女性とフェミニストについて

夢で逢えたらという題の書物、歌ってたくさんありますけど、夢で逢えたら余計に苦しくないですかね?

僕はテレビやyoutubeで見た事のあるアイドルがよく夢に出てきて大抵、彼女達は僕の恋人なんです。設定の些細な差はありますけど、基本的にいちゃついたりセックスしたりしているんですけど、目が覚めたら理不尽な寂しさを感じてしまうんです、夢の中があんな事になってたもんだから。どんなかって言葉にするのは難しいけれど、桃色の煙に巻かれて飛んでるみたいな感じと言いましょうか。とにかく何一つ確かな手応えがなく、それ故もどかしさが常に付きまとい、次から次へと肩透かしを繰り返し煙に巻かれている状態。でも、その中でいつも相手は何かしら奇妙な点を持ち合わせている。今朝観た娘は幾ら濃厚なキスをしても唇がどんどん乾いていくのだ。その唇の感触は奇妙だった。夢の中でいつも彼女達は僕を愛していたし、僕も彼女達を愛していたのに基本的に相容れない何かがあった。夢の中でも表面的にはそういう行為に及んでいてもひたすら報われない。

フェミニストは深層で女性を畏れている。僕が夢の中でいつもこんな風に女性と報われないのは、つまりそういう事なんだろう。僕は女性を畏れている。対等にはなれない。愛する者を見つけてしまったら、それは殆ど服従なんだ。何だか家畜人ヤプーみたいな話だ。夢に現れる女性とフェミニストのコンプレックスについてでした。

 

タクシー

20時を過ぎて仕事の勤怠票をコンビニでFAXをする為に家を出た。2月の最終日、まだ随分冷える。家から一番近いコンビニはFamily Martで駐車場が付いてるタイプ。その駐車場の脇の柵に毛並みの綺麗な柴犬が主人を待っている。僕が好感の視線をやると見向きもしない。大体、僕が好感をもつタイプの犬や猫は全くと言っていいほど僕に興味がない。FAXを送信中の時間潰しにタッチパネルに間違い探しが表示される。僕はもう何度ともなく、それの問いと答えを月末になれば見ているし毎回同じ間違い探しが3つ、同じ時間で締めきられ何の楽しい音も鳴らず、直ぐさま回答が表示される。そして次の間違い探し。こんな事を言うとワガママだと取られるかもしれないけど「良かれ」と思ってやり始めた事って、大抵咄嗟の思いつきで浅はかなんだよね。だからさ、そういう種類の簡単さって何か見てると切なくなってくるんだよね。何が可哀想ってこのFAXの待ち時間に適当だと烙印を押された間違い探し達。まぁ、いっか。僕は少しつまらない事に熱くなりすぎる。誰も賛同しないし、改善を僕自身望んでるわけでもない。

それから店内を一周しておつかいを頼まれたタバコと一緒に買う為の何かを探した。何となく、タバコだけを買う為にレジに手ぶらで行くのが嫌なんだ。もう少し細かく言うならば、店員が私に対して接客に向かおうとする時、こいつ手ぶらだけど何のつもりなんだ?と一瞬、怪訝の態度を取られるのが嫌なの。ほんと数秒の話なんだけど、それが嫌なの。コンビニでタバコは序でに買う物であって、手ぶらでレジに向かうのは基本的にかなり奇妙な事だと僕は思う。それで、結局飲み物と一緒に買って店内を出た。

元来た道を辿り帰っていたらあと少しで家という所の坂道にタクシーが止まっていた。運転手はルームライトを点け、ナビと手元の表を照らし合わせて目を細めて困った顔をしていた。すれ違いながら僕はとても羨ましかった。タクシードライバー達の世界って何となく僕らが感じる生き辛さとは無縁の位置にある気がするんだよね。あれくらい、すごくシンプルな生き方が出来ればいいのにって心底思うよ。あれくらいの諦観とゆとりと孤独が欲しいね、僕は。誰でもいいから、普通のタクシードライバーの日常がどんなものか映像に収めてくれないかなぁ。きっと素敵なんだよ。静かに夜を讃えているのは間違いなくタクシーなんだ。

ライ麦畑でつかまえて

2月26日12時50分

Catcher in the Rye読了。

 

素敵な作品だった。もっと早くに読んでおくべきだった。だってホールデンは僕によく似た男の子だったから。

彼にフィービーがいて本当に良かったと思う。僕には誰もいなかったから随分おろかなことをした。思い留まるきっかけすらなく、ズブズブにどうしようもない道に無意識に進んでいった。彼の世界の写り方はとても普通だよ。吐き気がしたり、うんざりしたり、めげたりする事はそんなしょっちゅうはないけど、大方同じ耐えられないものを感じて生きてるんだ。だから、死体には墓石もいらないし川にでも流してくれればいい、社会と隔離された森に小屋を建てて暮らしたいって気持ちはよく分かる。不貞腐れたり斜に構えていると捉われてしまうのは、ある程度仕方がないよ。頭が良いとか悪いとかじゃなくて、彼らは「慣れる」事の天才なんだ。僕は一々ひっかかる。君たちは「世界とわたくし」という意識がないのだろうか。もしあったならそんな易々と色んなことを受け入れていく事は出来ないはずだ。だって、僕はこんなちっぽけな自分を保つだけで精一杯でいつも危機感を抱いてる。出来るだけ色んな手付かずを残しておかないとまだ人生は3分の1だ。おかしな事にならないようにしなくっちゃ。

集中力が散漫になっている。それはよく分かる。読書も30分以上は続かない。ページにしても一度に40ページも読めない。絵を描いても続かない。ダメだなぁって思っちゃって、今度はギターを触ってみる。こっちもダメ。また絵を描いてみたり、本読んでみたり。あ、映画も観るね。でも全部楽しくないんだよね、あんまり。結局ラクな姿勢でずっとスマホいじってる。いや読書や絵を描いたり映画観たりするのは少し楽しい。ギターが全然だめ。自分と嫌でも向き合わないといけないから。他は現実逃避で済むのに。

何が好きで嫌いだったろう。

何が楽しくて夢中ってどんなだったろう。

何かになりたい。私になりたい。

承認欲求ではない

全部自分に向けて欲求である

私は私になれればそれでいいし

夢中になれるものが見つかれば

暇も時間も繁華街もお金も他人も敵ではないのだから

 

 

AtoZ(E・F)

E・・・映画館

最近はめっきり映画「館」に行く事がなくなった。理由の大部分は私の性格による。出不精、同じ空間に複数人の他者といる事が苦痛、私の後ろに席があるだけで視線が痛い。後、単純に大人料金高い。ね、大部分が私の性格によるものでしょ?

F・・・普通

普通って個々人の水準があるから、世間一般的なんて言葉を持ち出されたらカチンとくる人いますよね。私の手相にこんな線がある。KY線。生命線と頭脳線?が約1センチ離れてる。自分がKYだと思ったことはないけれど、他人とのズレはすごく感じる。それに気づいてからは余り出しゃばらず、はしゃがず空気を読破しまくる事に全精力を注ぎまして今ではかなり他者とのコミュニケーションに支障をきたしています。

・私の変なところ(ズレ)

・面と向かって話す時、目を見つめすぎて目玉が意志を持ってその肉体を操り声を発しているんだという錯覚に陥る、たまに目玉で酔う。

・意味のないところで可笑しくなる。

・やってはいけないバイオレンスな妄想が突然頭をついて離れない。例:喫茶店で水を顔面にぶっかける。電車で座っているハゲ頭のおっさんをみつけたら頭を叩きたくなる。公園で子供をみつけたら弱冠24歳、私いちおしのマニアックなAVをそっと公園の目立つ場所に置いて純真無垢な子供の精神衛生を粉々にしたくなる。

・春になるとおかしな行動をしでかす

例:蒸発、上京(3回)

・男も女も関係なく、どちらも愛しているが生物的に女性を崇拝している

・横断歩道を渡る時はレッドカーペットを歩かされてる気分になってずっと下を向いている

・清潔なトイレが大好き。トイレ飯は惨めで一番素晴らしい。食事の全てを清潔なトイレでとりたい

・基本的に食事をしている所を誰にも見られたくない。自分が欲を満たしている所を晒すなんてヤバすぎる。

 

 

 

 

 

言葉を尽くしてようやく伝わったものは

彼が当初彼女に伝えたかった思いとは少し違ってしまっている。だけど彼女はようやく心に沁みたみたいで彼をそんな目で見つめてキスなんかしちゃう。彼さえも最後はムードに全部持っていかれて気づいていない。こうして男と女は常に掛け違いを繰り返します。星がよく見える丘では勿論街の夜景も見えて迷子の子犬は心細いから余計か細い声で吠えてみるのですが、街を囲う様に救急車とパトカーがサイレン鳴らして走り回っているので彼の声は誰にも届きません。丘の芝は気持ちがいい匂いがする。隣に君がいればなぁ、僕はここでずっといてもいい。こんな虚しい場所でだよ!?

君がいればいい。君が……

 

回り込んでくる外車のヘッドライトが嫌に眩しい。それを背に地下に入っていく紳士。それは螺旋階段になっていて、殆ど出来そこないの蟻の巣みたいにどこにも繋がらず、一番下まで降りていくと折り返してまた登っていきます。

距離的には殆ど動いていないのに折り返した先は誰かのコテージの中に繋がっていた

コテージからは一歩も外には出られない様になっていた窓ははめ殺し、勝手口のドアノブはノブがバカになっていて幾らでも回り出す。

このコテージはどうやら断崖絶壁に立ってるみたい。下は海だ。辺りをカモメが飛んでいるし風がやけに強い。何より窓の景色がそう言っている。コテージ内にはランタン、猟銃、書棚、クローゼット、シングルベッド、シンクがある。しばらく待っていたが誰も来なかった。又、引き返して螺旋階段を降りる事にした。一番下まで降りてる最中に別の地下入り口から降りてくる男に話しかけられた。「そこはどこに繋がってましたか?」「○○○○○○○」

「私は忘れていないから大丈夫だと思います。これがラストチャンスなのでヘマはしないようにしたいと思います」

「さようなら」

「さようなら」

 

私は、私が折り返した地点よりもどんどん下に降りていく蟻君を見下ろしながら自分の折り返し地点を目指したのだった